ハワイ島のホリデーシーズン(クリスマス&年末年始)
みなさん、メラカリキマカ!!
さて、なんの呪文でしょう!?
(答えは最後に!)
ハワイ島にきて初めての「ホリデーシーズン」です。
でも・・・暖かい・・・。
いまだに半袖ですし、日差し浴びると暑いくらい!
朝晩は少し冷える時もあって、長袖の上着を時折羽織ることもありますが。
こちらに来たのは夏頃だったのですが、それからずっと同じ服装で過ごしています。
「衣替え」ってなんだっけ・・・(笑)
なんとなく、この衣替えがないだけで、のんびり感じられます。
日本にいたら季節が否が応でも変化を知らせて来ますよね。
あゝ金木犀だ、あゝ紅葉シーズンだ、と言っている間にあれれこんなに寒かったかな、と、あれれどこかで豪雪のニュースだ、とか。。。
もちろんその間に、秋服の今年の流行りの配色は何色だ、薄手のトレンチコートを羽織ろうか、あゝもうそろそろフリースや暖かい上着を出して一度洗濯しておかなくちゃ、云々・・・。
忙しないのはこれが理由なのは大いにあると、こちらに来て切に感じます。
でも一方で、季節折々の景色や食事やらが楽しめるのもそのお陰なんですよね。
暖かくて風邪も引かないし、のんびり過ごせてとてもいいと思う代わりに、日本のキュッと寒い季節に入る温泉とか、日本海の冷たい海で取れた引き締まった美味しい刺身とかは時に偲ばれます。
とはいえ不在を悲しんでいるより前向きに過ごしたいので、不思議な気分で、1度目の暖かいホリデーシーズンを過ごしています。
さて、気を取り直してホリデーシーズンについてですが、これは名の通り、この時期にクリスマス〜年末の時期に長期休暇を取る人が多いためそう呼ばれるようです。
12月は2週目くらいを山場に、職場やダウンタウンでクリスマスパーティが開かれまくります。
ハワイ郡の役所主催のものもあって、誰でも参加できて、食べ物が出たり、ライブ会場ができたりかなり楽しいらしい(残念ながら今年は行けず・・・)。
そして3週目からかなりの数の人たちが休暇を取ります。
同じ時期から、TargetやWalmartといった雑貨もおもちゃも食品もなんでも売っている大型店が、本当に大賑わいします。
こちらはどこへ行くのも基本は車を使うので、駐車場で端っこに止めてしまうとカップヌードル2個が出来上がってしまうくらい広い駐車場がどこの大型店にも当たり前のようについているのですが、そんな広さでも止める場所がなくなるくらいでした。
みんなクリスマスのプレゼントやツリーの飾りを買うんですね〜。
飾り付けは家庭はもちろん、店舗や役所でも盛んになされて気持ちを盛り上げます。
こんなに暖かいのに雪が積もってるホワイトクリスマスなのも、逆に南国風にサンタがサングラスやアロハシャツ着ているのも、どちらも違和感を感じてしまいます(笑)
そんな購買意欲を一層ドライブするかのように、この時期は11月のBlack Fridayに負けず劣らず割引がなされるので、テレビやバーベキューグリル、冷蔵庫などの大型家電を買い換えるなんて人も大量発生するようです。
Targetのドアの前で大型テレビを積み込む車の多いこと多いこと。。。
そしてギフトラッピングやカードのコーナーの充実度たるや!
普段、スーパーマーケットではみんなエコバッグを持っているし、紙袋をもらうとしても有料なのに、贈答用のラッピングにお金をかけるのはきっと別の話なんですね。
郵便局もこの時期プレゼントを送る人で長蛇の列。
送料も結構高いと感じるのですが、これもきっと別口で、プレゼントやカードを贈り合うということがこの時期の習慣に含まれているのだろうと思われます。
そして、3週目は教会のキャンドルサービスなども各教会で行われるようですが、25日はみんな家族で集まって過ごすようです。
そもそも休日の度に結構な頻度で家族・友達で集まってバーベキューをしたり、ポットラック(持ち寄り)でパーティをしたりするのが一般的な中、クリスマスは一年の中でも一番の豪華パーティになるのでしょうね。
ここヒロはハワイ島の中では一番人口が多い街ですが、それでも日本の東京や大阪といった都会の街のように、たくさんの飲食店や遊ぶところがないからか、そういった時に友達同士や仕事の同僚などで街へ繰り出すというようなことは(少なくとも今のところ)あまり聞きません。
各家が広くて集まりやすいのと、車で移動するので外ではお酒が飲みにくいといったたことも関係あるのかな。やはり家族でどこかの家に集まるというのに落ち着くようです。
クリスマスはイブ(24日)から25日にかけては、二日ぶっ続けでパーティというのも珍しくないようで、隣家からは夜中になってもディズニーの映画「Frozen」の"Let it go!"を子供達が大勢で熱唱し続ける声が聴こえていました(笑)
クリスマスが終わり、年末へ
そして次の日。
ゴミ捨て場が長蛇の列でした(こちらは車でゴミを各自で捨てに行くので車が大渋滞でした)!
ゴミの内容を見て推測するに、クリスマスプレゼントのラッピングのゴミや、クリスマスの安売りで買い換えたあとの古い大型家電や、プレゼントで新調したのか子供用の自転車などなどが捨てられたんじゃないかな・・・。
そして昨日までクリスマスの売り出しで一色だった大型店に行ってみると、いつの間に移したのか、クリスマスカラーの雑貨・お菓子などが一気に50%オフといった割引率で売り出され、イベントスペースは次のイベント(バレンタインや春のイースター)に切り替えられていました(気が早い!)。
さらに、駐車場の一角に特設店舗ができて、花火を売っています!!!
話に聞いていてどんなものなのか楽しみにしていたのですが、大晦日の夜にうるさいくらいパンパンあがりまくるらしい!!
29日くらいから、すでに試し上げか? と思われる花火が各方面から上がっていて、大きいのが上がると結構大きい音がするので飼い犬が驚いてわんわんわんと吠える。
31日の夜はどうなることやら、楽しみです!!!
そして大晦日、新年
こちらではクリスマスがいちばんの大ごとなので、大晦日は花火が上がるくらいで、日本ほど大ごとに捉えらえて居ないように聞いていました。
日系人がたくさんいるので、日系の創業者が作ったKTAスーパーでは、おせちの材料が比較的揃います。
ごぼう、人参、こんにゃく、大根、青ネギ、かまぼこ、もちなどは実は平素から揃うのですが、さらに水菜、レンコンなどの野菜や、小田原の鈴廣のかまぼこ、伊達巻なども売り出され、なかなか面白い。
うちでは年越しそばならぬ年越しうどんを作って食べて、暖かくてこたつもみかんもなければ上着すらいらない不思議な年越しを過ごしていたのですが、19時くらいから確かに花火が上がり出している。
予想より結構大きな音がします!
というのも本当に隣家や近くの家々であげているようなのでした。
日本では有名な花火大会などで、花火師が計画をたて実行をする形でかなりの大型な花火が上がり、大量の人がそれを大挙して見物に行くというのが「花火」というものだと認識していますが、こちらではもっとずっと身近なものなのだと思いました。
線香花火や手で持ってパチパチと楽しむ花火、あれの感覚で、上にズドンと上げるのです。
大きさは日本の花火大会ほど高く、でかく、胸にズドンと振動のくる大音量、とはいきませんが、とはいえ、日本で庭であげていい打ち上げ花火や吹き上げるドラゴンのような花火と比べると遥かに大きく、上まで上がって上で弾けるタイプのものです。
他には、昼間に近所を散歩した時に、かなり長い釣竿のようなものがハシゴに立てかけてあるのを数軒で見かけたのですが、これも花火関連のツールのようで、釣竿の先のようなところに花火を吊り下げてなにやかにや・・・? するのだとか。
中国の旧正月や、結婚式の時に上がりまくる爆竹のようなものかな? と思いきや、それは禁止らしいです。
音がうるさいからな。どこで線を引くのかはそれぞれですね〜。
さて、こちらは家々がほとんどが平家、高くても二階ですし、庭に囲まれていますので、高い建物で視界が遮られるということがありません。
なので家の窓から見て、あちらでもこちらでもバンバン上がるのが見えるわけです。
日本だったらほぼ確実に騒音とか、危険だとかで禁止される行為だなと思います(笑)
人口密度がそこまで高くないこと、庭が広いこと、一応あげていい時間が区切られていることなどで実現されている習慣のようです。
時間でいうと、日本の花火大会って、19時に始まって20時半くらいで終わりとかではなかったですっけ。
こちらでは何時間あげ続けるんだ! というくらいずっと上がっています。(各家では休み休みやっているのでしょうが)
19時くらいからあげ始めて、夜中に近づくにつれ頻度も上がっていくので、騒音もだんだんと慣れて行ってしまうような気がしました。
驚いたのは20時くらいから寝始めた子供が、もはや花火がどんだけズドンと上がろうと全く起きない・・・。
決して神経図太いタイプではなく、昼寝では足音コトリとしただけで起きることもある子のはずなのにw
犬も最初こそキャンキャン鳴いていたのが、慣れていくのか毎回鳴くことはなくなりますw 子供も慣らされていっ他のだろうかw
そして夜中の日付が変わる時、一斉にどこの家でもあげまくるので、10分ほどは空がずっと光っている感じです。
いや〜、壮観ですね!!(そして驚くことに子供は起きなかった)
花火大会は人が多すぎてあまり行こうと思うタイプではないのですが、家で窓から外を見上げれば見られるだけでこんなに見えるのはなかなか楽しい。
後日知人に会ったら、子供が花火の音でバンバン起きて泣き喚いていたと言っていましたw
さらにマウイ島では、誤って横向きに発射された花火が車の窓ガラスを突き破って中にいた人が大火傷をおったらしいです・・・。お気の毒です。
それでもそんな騒音や危険を経験しつつも、この習慣はなくなって欲しくはないかなぁ〜と思いました。
来年は子供も少し大きくなるので、あげてみたいな〜。
新年明けて
新年明けて、1日は、休みでもなんでもないし、クリスマスと比べて気持ちとしてはそこまで大ごとではないと聞いていたのですが、多分みんなホリデーシーズンの続きで休暇を取っていて、やっぱり家族や友人で集まってパーティをしまくっているようでした。
そして友人たちで集まった家などではその日の夜も少し花火を上げたり。
うちではささやかなおせちもどきとして、栗のない金団と、煮しめと、買って来たかまぼこ・伊達巻に、鶏スープの雑煮を作って食べていたのですが、親切な大家さんが、パーティでたくさん食べ物をもらったから、と、巻き寿司やフライドチキンや天ぷらといったご馳走のお裾分けをくださり、一気に豪華な食事に!
巻き寿司は、ほんのり甘くてふんわりした衣の野菜のかき揚げとマヨネーズが巻かれたものと、スモークサーモンが巻かれていて外側にとびこがまぶしてあるもので、見たことがないが美味しいし、毎回「これはなんだろう」というドキドキも付加されるという一種のエンターテイメント的な巻き寿司体験(?)ができました。
ひょんな機会を得て、こちらで年越しをしていつもと違う文化を見聞きしたり参加したりできるなんて、人生不思議だなぁとふと感じました。感謝感謝。
今後もまだまだ不思議な体験ができるといいなぁ。
そして次の日はまたゴミ捨て場が渋滞するのでした(笑) (おそらく花火の残骸とパーティのゴミ?)
おまけ
あ、そうそう。
メラカリキマカ(Mele Kalikimaka)というのは、ハワイ語で「メリークリスマス」の意味だそうです。
ハワイ語は単語レベルではラジオに頻繁に登場します。
ハワイには、白人の入植と同時にキリスト教が持ち込まれたようですが、その後融合というかキリスト教が広まるにつれ、クリスチャン用語のハワイ語訳というのができていったようです。
なので、「アーメン」というのは、「Amene(アメネ)」というハワイ語だったり。
そんな流れで「メリークリスマス」もハワイ語ができたんですね。
言葉や文化の融合って不思議です。
一方で、今のアメリカは様々な宗教の人種が複雑に混合して国が立っているわけで、「メリークリスマス」というキリスト教由来の言葉を公式の場で使うのは、キリスト教以外の様々な宗教の人たちにとってはピンとこなかったり、はたまた怒りを覚える人すらいたりする可能性もありますよね。
そんな流れからだと推察するのですが、「メリークリスマス」は「ハッピーホリデー」という挨拶に取って代わられるようになって来ているようです。
もう15年以上前にアメリカに居た時は、「ハッピーホリデー」という挨拶は聞かなかったのですが、今はクリスマスカードのコーナーでも「メリークリスマス」より多いくらいに散見され、かなり浸透していると感じられました。
宗教は多数存在し、それぞれが自由に持つものであると同時に、それが何であろうと同じ場所や言語を共有するつながりを維持し、疎外感を感じる人が少なくなるような方向へ、この15年で変化して来たということなのかなと解釈しています。