鶏口牛後な日々

心の赴くまま、やりたいことを仕事に。

ハワイ島、Panaewa Rainforest Zooの真の見所(奴らと奴ら)

Panaewa Rainforest Zooは、ハワイ島の東側にあるヒロ市の外れにある動物園です。 一番の見所は、なんといっても広い縄張りをのしのしと歩き回る白いトラ! 迫力のあるアリゲーター熱帯雨林動物園を謳うだけあって、他ではなかなか見られない熱帯雨林に生息する、オオアリクイ、カメレオン、色とりどりの鸚鵡や、いかにも毒がありそうな両生類たち! しかもこれらが全く無料で見られるのです!

ヒロに来る観光客の人達は、おそらくマウナケア山、ボルケーノ国立公園(今はもう溶岩は流れちゃったみたいですが・・・)、Rainbow Falls、Big Island Candiesなどを求めて来るのでしょうが、それらを見てなお時間の余力がある人たちが、合間の時間にちょっと行こうかな〜くらいなノリでいくのではないかと思います。 そんな目的にはまさにぴったしな、ライトでクイックで回れる動物園です。

午前中早い時間(一度行ったのは9時前後)にいくと、飼育員さんがご飯をあげて回っているところに遭遇できて、動物たちの食事風景が見られます。 アリゲーターも水から上がって、恐ろしい大きな肢体をどおっと広げているところが間近で見られますし、 白いトラさんも、郊外ならではなのかだだっ広く作られていて、人間はそれを上から見渡せるようになっている、高低差あり水場あり木陰ありの遊び場で、朝は元気に歩き回ったり、ぐっと頭を起こして客たちを睨みつけたりしていて、なかなか壮観です。

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・・・といったようなことは、観光ガイドにもバッチリ載っているのではないかと思うのですが、数回行ってぶっちゃけ一番楽しかったことは、何かというと、ハワイ島ならではの野生化した動物たちによるパラダイス感です。

ワイ島(のみならずハワイの島々は全て)は、海底火山の噴火で生まれた島らしく、ここに住まう動物たちは自分でとんで来れた渡り鳥以外は全て人間が持ち込んだものだそうです。 そして、家畜として持ち込まれた牛、ヤギ、黒豚、鶏、七面鳥などは、逃げ出したのか野生化して、往来を悠々と闊歩する姿が見受けられます。 ここに住んで半年ですが、鶏はもはや珍しくなく、牛、ヤギ、黒豚、七面鳥は1度ずつお目にかかったくらいでのレア感覚です! まあ日本の都市に暮らしている大半の人たちは、いつも食べている肉の生きている姿を見ることはほとんどありませんよね。 ここでは道路で鶏の群れを見かけるので、その中でまだトサカが育っていない若鳥などをみて、「ああ、このくらいの齢のものを我々人間は首を切って食しているのだな・・・」と思わされる日常というわけです。

さて少し話が逸れましたが、野生では多少レアな黒豚やヤギも、Panaewa Zooでは飼われているので間近で見ることができますよ。

そして何よりここの見所といえば!! 超アクティブな、クジャクはんと鶏さんが、わんさかみられることです!

クジャクは・・・家畜から野生化したのかな、それとも飛んで来たのか(それは多分違う)・・・分かりませんが、事実としてたくさんいます。 もはや、Panaewa Zooは彼らのためにあるといっても過言ではないくらい、我が家とばかりに闊歩しています。

まずは、入場して道を歩いていると、何か綺麗な色が目に入ってきたと思うや、

あらら?? クジャク? 逃げ出して来たのかしら?? (最初はそう思う)

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しかしながら、一羽ではないことにすぐ気付く。5,6羽はいました。 f:id:TACOSVilledge:20200401111546j:plain

中にはしっかりメスにアピール中の雄が、豪華な羽をこれ見よがしに広げて見せてくれていたり・・・

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あらぁ、美しいですねー。

さらに、ヤギのスペースでは、岩山のような山が作られているのですが、その実、

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ここヤギのスペース・・・だよね? と看板を見返してしまうくらい、クジャクに占拠されています。

道にいるやつらは、檻もないしあまり逃げもしないので間近で観察することができます。 結構迫力あるので、近寄るのは少し怖いくらい。

そして一方の鶏ですが、クジャク以上に縦横無尽に、ここにも、ここにも! ここにも!? いて、多くの動物たちと共生?しています。 まずはクジャクさんとのツーショット。

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そもそも、動物園到着と同時に、駐車場に常駐している奴らは、車が停まると出迎えに寄ってきます。 誰かが餌をやっているんだろうか? 結構真剣にしっしっと追い払っても、図太く前を見開いてそこに留まり続ける。 次の車が来て、やっとそっちへ行ってくれました。

園内は、道にいる奴もいれば、他の鳥やオオアリクイの広い檻には住み着いているっぽい奴もいます。

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オオアリクイの檻だと、小さめの網の穴から出入りしている可能性はゼロではないですが、 おそらく他の鳥と同居しているところなどは、あまり自由に外と中行き来はしていいないのではないかな。

f:id:TACOSVilledge:20200401110557j:plain (一応のオオアリクイさん。 彼もなかなか見応えありました! 不思議な生物ですよね。)

流石に鶏だけ外と中行き来自由、ってことは能力的にも考えにくいかなと思っています。(大自然に野生化する過程で何かの知恵を身につけているとしてももはやわかりません。) しかしその場合でも最初にどうやって中に入ったんだろうという疑問は消えない。

f:id:TACOSVilledge:20200401110712j:plain もはや群を形成してたくさん産まれちゃってる感じ。

記憶を遡ってみると、過去にご近所さんで鶏を飼っていたお家があったのですが、そこは一羽〜数羽をほとんど鳥が歩き回るスペースがないような小さな小屋で飼っていました。

他にも、放し飼いで青草をついばませている養鶏農家さんのところを訪問したことがあるのですが、病気などをお互いもらわないためにも気軽に見せてもらうことはできなさそうでした。 都市に住んでいる人にはやっぱりなかなか鶏が活き活きと歩き回るのを見る機会ってないですよね。

鶏って、一羽でも元気だと毎日1個とか卵を生むので、数羽もいると卵家族で食べきれないくらいになっていきます。 しかも放し飼いで青草はませるとなると、場所も必要だし、囲いをしないと猫とかにやられるし・・・って色々大変ぽいですね。

何が言いたいかというと、いつも鳥肉はスーパーに行けば見られるご時世とはいえ、生きている、しかも生き生きと動物として生きている鶏を観察する機会はなかなかないよね、ということなんです。 (ここ軽く感動するポイントっぽく書いてますが、読んでいる人と共有できるかは少し自信ないw)

例えば、鶏さんたちを少し観察しているとわかってくるのが、鶏って群れを作るみたいなんですよ、一羽の雄鶏と数羽の雌鶏で。

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群れを作る鶏(ゴミ収集場にいた奴ら)

そこに若い雄鶏が、雌鶏を奪いに??やってきたりすると、群れを率いている雄鶏が威嚇して追い払う。 ああ、なんか「社会」築いているんだな、と見て思う。 (上の写真の鶏さんたちの視線の先に若い雄鶏がいますw)

他にも、トサカは若いうちはまだ生えていないんだな、とか若鶏を見て初めて知るとか。 当たり前ですよね、最初はひよこなわけで、ひよこからトサカ付きの雄鶏に成長するまでの間の、若鶏はオレンジ色の鳩のような感じでなんとなく見慣れない姿形をしています。 なんとなくそんな育っていく過程について知らなかったんだな、とか気付くことができる。

あれ、特にこの小さな感動伝わらないですか?w いやいや、結構見てて「おおっ!」ってかんじですよw いつも食べてる奴らの、野生の姿を見てみたいと思えて来たでしょう!(?)

ぜひ、マウナケア山や流れた後の黒々した溶岩、レインボーフォールズなどの豪快な滝を見た後の箸休めに、Panaewa Zooに行って、トラやワニや熱帯雨林の動物たちをみる休憩時間にでも、アクティブな奴らを眺めて小さな感動を感じてみてくださいね!!!w

…うーん、自分で書いててやっぱり奴らと奴らに主役ははれないって思いました。

白い虎とアリゲーターとカメレオンとオオアリクイを見に行ってください!!!